馬刺し、値段だけで選んでいませんか・・・?
「馬肉」は数少ない生でも食べられるお肉です。
国内では、
高級食品に分類される馬肉ですが、
”中国産”であれば、手頃な価格で手に入れることができます。
しかし、やはり、
「中国産の馬刺しは、食べても大丈夫なの?」
「子どもに食べさせても平気なの?」
と不安に思っている方も、多いかもしれませんね。
今回は、
「中国産の馬刺し」について、
取り上げていきます。
中国産の馬刺しってどんなもの?
馬刺しは生食される希少なお肉!
生で食べられるお肉は、
そう多くありませんよね。
実は、馬肉は、
牛や豚と比べて体温が高く、雑菌が繁殖しにくいとされています。
そのため、お刺身としても提供されやすいのです。
高タンパク・低脂肪で、
鉄分・グリコーゲンが豊富な栄養価の高い食材として、
日本でも高い人気を誇っています。
中国産馬刺しが流通する理由
馬刺しは、
国内でも高い人気を誇っていることから、
その需要に対し、供給が追い付いていないのです。
そのため、
国産で補えない分は、輸入に頼ることになります。
その足りない供給分の穴埋めで活躍しているのが、
中国産の馬肉なのです。
中国は広大な土地と安価な飼育コストを強みとして、
安く馬肉を提供することができます。
中国産馬刺しが日本に来るまで
中国で加工された馬刺しは、
急速冷凍され、コンテナ輸送で日本に送られます。
日本に輸入される際には、
“日本の”食品衛生法に基づく検疫を受けます。
馬刺しには、常に細菌汚染や寄生虫の心配がついて回りますが、
日本国の輸入検査(審査)がきちんと機能していれば、
これらの心配は、それほど大きくはないと言えるでしょう。
”中国産食品”の安全規制は進んでいるが・・・
中国産食品に対しては、
2008年の冷凍ギョーザ中毒事件以来、
良いイメージを持たれていない方も多いと思います。
しかしながら、近年、中国の当局が、
国内の食品安全規制を強化しているのは一つの事実なのです。
(参考:China Food Safety Law: 2024 Guide)
そのため、今後、
中国産食品が、また悲惨な事件を引き起こす可能性は、
小さくなっていると言えるでしょう。
ただし、
規制が強化されたからと言って、
中国産食品の心配がすべて払拭されるかというと、
そういったことにもなりません。
安全規制の強化は、
あくまでもスタート地点に立っただけだと私は考えています。
中国産の馬刺しが危険だと言える3つの理由
中国の衛生面には不安がある!?
中国産の馬刺しに注意が必要だと言える点として、
「中国の衛生面の質に不安があること」が挙げられます。
中国の”下水設備の整備状況”を見てみましょう。
”下水設備の整備状況”は、その国の衛生環境を測る上での一つの指標となります。
Aqueductのデータによれば、
中国のほとんどの地域では、
下水設備が十分に整っていないことが見て取れます。
(参考:Aqueduct>Aqueduct Water Risk Atlas)
日本のような先進国では、
高い衛生サービスにアクセスできない人の割合が「Low」とされていますが、
中国については、ほとんどの地域で「High」以上とされています。

衛生面の整備状況が十分ではないことは、
生食の馬刺しを提供する上で、
かなりのマイナスポイントと考えられるのではないでしょうか。
そのため、
中国産の馬刺しには、衛生面の観点から懸念があると言えるのです。
中国の大気汚染は、かなり深刻!?
中国産の馬刺しが危険だと言える理由として、
「中国の大気が汚染されている」点が挙げられます。
IQAirのデータによれば、
2024年時点で、中国のPM2.5による大気汚染は、
世界で21番目に悪いとされており、
WHOのガイドラインの基準を、
5~7倍超過していることがわかります。
(参考:IQAir)
対して、日本国の大気環境は、108位とされており、
“WHOのガイドラインに準拠している”ことが記されています。
馬たちも、たいていの生物と同様に、
呼吸により、酸素(空気)を体内に取り込みます。
つまり、
生物は取り入れる空気が汚れていれば、
呼吸を通して、汚染物質を体内に招き入れてしまうことになるのです。
つまり、
汚染された環境下で育てられた馬たちの血肉には、
どうしても汚染物質が含まれてしまうことになるのは、
想像に難くないのではないでしょうか。
そして、
我々がそんな馬たちを食べることは、
馬たちの血肉の中で濃縮されてしまった汚染物質を
一緒に食べてしまうことにつながるのです。
以上のことから、
中国産の馬刺しについては、
大気汚染の観点から注意が必要だと言えるのです。
大気汚染物質についても、
特に子どもたちへの悪い影響が指摘されていますので、
やはり、しっかりと気をつけてあげる必要があります。
(参考:『大気汚染:子どもの脳の発達に及ぼす影響』)
中国はPFAS汚染も深刻!?
中国産の馬刺しには、
「PFASによる汚染」の心配もあります。
PFASは、
”永遠の化学物質”とも呼ばれ、
近年、日本でも水道水の汚染調査が行われています。
中国は、PFASによる水質汚染の懸念が大きく、
中国産と国産のアサリを比較した調査では、
含有量におよそ10倍の差異があることが明らかにされました。
(関連記事:中国産のアサリって危険なの?注意すべき理由とは)
当然ながら、
馬たちを育てるのには、水が必要になります。
そして、汚染された水を飲んだ馬たちは、
PFASに汚染されてしまうことになるのです。
そのため、
中国産の馬刺しには、PFAS汚染に対する懸念もあるのです。
EPA(米国環境保護庁)によれば、
PFASは、人体の機能に様々な悪い影響を与えるとされています。
(参考:Our Current Understanding of the Human Health and Environmental Risks of PFAS)
しっかりと注意をする必要があると言えるでしょう。
中国産と日本国産の馬刺しの比較表
| 中国産 | 日本国産 | |
|---|---|---|
| 生産地の衛生面 | 懸念あり | 懸念なし |
| 大気汚染による心配 | 懸念あり | 懸念なし |
| PFAS汚染による心配 | 懸念あり | やや懸念あり |
より安全な馬刺しを選ぶ上での注意点
ここまで内容を受けて、
”中国産の馬刺しを避けたい”と思われた方は、
ぜひ、以下の馬刺しの選び方を参考にしてください。
原産国表示を確認する
パッケージの裏面や成分表に、
「原産国:中国」などの記載があるかどうか確認しましょう。
また、「国内肥育」「国産加工」などの表記に、
惑わされないように気を付けましょう。
| 実際の意味 | 注意点 | |
|---|---|---|
| 国産加工 | 日本で切り分け・包装しただけ | 原料は中国産の可能性あり |
| 国内肥育 | 中国産の馬を日本で短期間飼育 | 実質的には中国産 |
商品説明欄に原産国が記載されていない場合もあるため、
気になる場合は、問い合わせるのも有効です。
衛生管理に関する表示を確認する
衛生管理に関する表示について、以下の点も確認しましょう。
- 「生食用」と明記されているか。
- 冷凍処理の有無(−20℃で48時間以上)や、検査済みの表記があるか。
- HACCP(危害分析重要管理点)認定やISO認証など、衛生管理体制に関する表記があるか。
食べ方・保存方法にも注意
また、安心して食べられる馬刺しを選んだとしても、
食べる時にも注意が必要です。
・解凍後はすぐに食べましょう
(常温放置は厳禁です!)。
・再冷凍は避けましょう
(品質劣化や細菌繁殖のリスクが高まります)。
・生姜・ニンニク・醤油などの薬味は殺菌効果も期待できますが、過信は禁物です。
結局、中国産の馬刺しは大丈夫なの?
今回は、
「中国産の馬刺し」について、見てきました。
中国産の馬刺しについては、
以下の点で注意が必要であると言えるでしょう。
中国産の馬刺しに注意が必要な理由:
・衛生面の懸念がある。
・大気汚染の懸念がある。
・PFAS汚染の心配がある。
中国産の馬肉の価格は、確かに魅力的です。
そして、中国産食品については、
近年、規制が強化されているのも事実です。
しかし、
環境に汚染の懸念があることや
衛生インフラが完全に整っていないことは、
食品を生産する上でリスクにつながります。
中国の規制が、少しずつ良い方向に向かっていることを考えれば、
近い将来、何の心配もなしに、
中国産の馬刺しが食べられる日が来るのも近いかもしれませんね。
ただし、ひとまず、今回の結論として、
馬刺しは、国産を推しておきたいと思います。
馬は、体温が高いこともあり、
牛や豚の生食ができない部分が、
生で提供されやすいことも特徴です。
品質の高い国産ブランドの馬肉を選んで、
希少部位などの生食にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
