最近、行きつけのスーパーで見かける
インド産のエビ。
しかし、大変失礼ながら、
一般的に、インドには、
清潔感のあるイメージはないようにも感じられます。
トイレの後に左手で・・・
というところから来る勝手なイメージでしょうか。
今回は、
「インド産のエビ」について、取り上げます。
インド産のエビには注意が必要!?
さて、今回の結論は、
「インド産のエビには、一定の注意が必要」です。
率直に表現すれば、
インド産のエビには、
品質が怪しいと言わざるを得ない点があります。
確かに、
インド産のエビも、
日本国の税関を通って輸入されている以上、
最低限の品質は保たれていると考えてよいでしょう。
しかし、
違反品目が輸入検査で見過ごされるリスクも
ゼロではありません。
なぜなら、
「輸入品の91.2%は無審査で輸入される」
という事実もあるからです。
(参考:食の安全 91%が無検査輸入)
そのため、
消費者である我々は、
日頃、食べる商品をしっかりと見定め、
選び取らなければならないわけです。
それでは、くわしく見ていきましょう。
インド産のエビを避けるべき4つの理由
インド産のエビは細菌で汚染されている!?
ひとつ目のインド産のエビへの心配は、
「細菌汚染」について、です。
カタールの日刊紙「Gulf Times」の
2022年の記事を参考にします。
(参考:Health Ministry warns against consuming Indian shrimp)
カタールの公衆衛生省(MoPH)が、
生鮮および冷凍のインド産のエビについて、
微生物で汚染されていたことから、
消費者たちに返品を行うように呼びかけをしたことが報道されています。
また、
アメリカでは、
2016年から2018年10月までに
サルモネラ菌を理由に輸入を拒否したエビの49%は、
インド産で占められていたことが明らかにされました。
(参考:Influx of Indian Shrimp in the U.S. Market Causes Health Concerns)
また、非営利消費者団体『Consumer Reports』の
2015年のレポートによれば、
インド産の養殖エビの74%で細菌の陽性反応が出たことが
報告されています。
(参考:How safe is your shrimp?)
私も、食中毒の経験はありますが、
サルモネラ菌に感染すれば、
下痢や発熱などに
ずいぶんと苦しめられることになります。
インド産のエビの細菌汚染は、
常態化してしまっていることが伺えます。
どうやら、残念ながら、
インドは、エビの輸出大国にのし上がった結果、
生産に対し、品質の管理が追い付いていないのでしょう。
インド産のエビを食べる時は、
料理する前に、異臭がしないことをきちんと確認した上で、
しっかりと加熱した方がよさそうですね。
そして、細菌汚染が気になるようであれば、
インド産のエビを生で食べるのは、やめておきましょう。
インド産のエビは、禁止された抗生物質に汚染されている!?
ふたつ目のインド産のエビへの心配は、
「抗生物質汚染のリスク」です。
2023年にアメリカのFDAの発表によれば、
インドから輸入されたエビの内1件で、
抗生物質の一種である「ニトロフラン」が検出されたとされています。
ニトロフランは、
発がん性の疑いがあり、
食用の動物への使用は日本を含め、諸外国で禁止されています。
(参考:ニトロフラン類(フラゾリドン、ニトロフラントイン、フラルタドン、ニトロフ
ラゾン)の食品健康影響評価について)
当然、ニトロフランが検出されれば、
輸入は拒否されます。
これが、つい最近の話であることを考えれば、
インド産のエビには、
一定の抗生物質の汚染リスクがあることは否めません。
インドの養殖エビは、
細菌感染の蔓延(まんえん)を抑えるために
躍起(やっき)になっているせいか、
抗生物質が大量に使われ、
使用量が過小に報告されている可能性があるとの見方もあります。
(参考:America’s Farmed Shrimp Habit Is Fueling Antibiotic Resistance)
抗生物質が大量に使われれば、
以下の2つのリスクが生まれます。
(関連記事:牛肉や豚肉、魚の抗生物質は、どれだけ体に悪いの?身を守るには?)
・抗生物質の残留物のリスク
・耐性菌のリスク
「抗生物質の残留物」は、
人体に以下のような影響を与えるリスクがあります。
・アレルギー反応
・発がん性
・生殖障害
・いくつかの臓器への毒性
また、「耐性菌」が原因で、
年間に日本でも8000名の方が
亡くなっているとされています。
いずれも危険なリスクなのです。
そのため、
抗生物質の使用量は、
少ない方が良いと考えられています。
インド産のエビについては、
抗生物質についても、注意が必要だといえるわけです。
インドでは、魚介類の誤表示が多い!?
インドについては、
海産物の誤表示の多さも気になります。
魚介類は、
味や食感が似ている物も多いので、
加工されてしまうと、種類を特定するのは、困難なのです。
そのため、世界には、
海産物の種類を偽装する「シーフード詐欺」が
横行している地域もあります。
2016年のインドにおける調査によれば、
インドの国内市場で集めた魚介類サンプルの22%が、
偽装表示であったことが報告されました。
(参考:Mislabeling in Indian seafood: An investigation using DNA barcoding)
この調査は、
インド国内の市場に対するものではありますが、
国内がこの状態では、輸出品の品質も怪しいところではあります。
結局、インド産のエビって危険なの?
今回は、
「インド産のエビ」について、
見てきました。
主に、以下の3つの理由から、
インド産のエビには、注意が必要だ、
という結論となりました。
インド産のエビを注意すべき理由:
・細菌による汚染の心配
・禁止された抗生物質による汚染の心配
・シーフード偽装の心配
インド産のエビには、
細菌や、それを防ぐための抗生物質による汚染が心配される一面があります。
また、2023年には、
禁止された抗生物質であるニトロフランの検出も発生しています。
くわえて、
インド国内では、
シーフード偽装も横行しているようです。
あえて、インド産のエビを選ぶ気には
なれない話がたくさん出てきました。
チリ産のサーモンにも言えることでしたが、
新興国で養殖される海産物について、
一定のリスクがあるように感じています。
スーパーの低価格の商品の裏側には、
一体どんなリスクがあるのか・・・
我々、消費者は、誰からもしっかりとは、知らされていません。
昨今、インフレや所得格差の拡大により、
高いお金を出して、高品質な食品を選ぶのが、
人によっては、つらい市場環境にも、なってしまいました。
今回の記事が、
あなたが危険がなく、栄養価の高い食品を
低コストで選ぶための助けになればと幸いです。
ぜひ、スーパーでエビを選ぶ時の参考にしてみてくださいね。
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